こんにちは。ナナ@kagoshimasoundです。
鹿児島の銘菓といえば軽羹(かるかん)。
ふんわりと柔らかく、それでいてモッチリとした真っ白で上品なお菓子です。
子供のころからよく知っているんですが、法事のお返しや、どなたかの手土産などでいただくといった、特別な機会にだけ食べることができる高級品というイメージがあります。
今回は鹿児島のおみやげとしても最適なかるかんの元祖である明石屋のかるかんを買いに行きました。
- 軽羹(かるかん)は、殿様のお菓子
- かるかんの元祖といえば明石屋
- ふんわりもっちり真っ白な軽羹(かるかん)
- 優しい甘さの小豆あんが入った軽羹饅頭
- 明石屋さんの12月のお菓子(ねりきり)
- 季節限定商品 柚之羽衣(ゆずのはごろも)
- 端っこは端っこに置いてあるお買い得品
- イートインスペースもあります
- 明石屋中山店の店舗情報
- ナナの総合評価
軽羹(かるかん)は、殿様のお菓子
軽羹の歴史は古く、なんと江戸時代初期にまでさかのぼります。
一番古いものは元禄12年(1699年)当時の薩摩藩主が50歳のお祝いの席に出されたと記録が残っているそうです。
江戸時代初期の薩摩藩主島津家の食卓について書かれた
「江戸初期の島津家の食卓」江後 迪子著
によると、軽羹は薩摩藩主の献立について書かれた御献立留に最初の記載があるそうです。
鹿児島特有のシラス台地には、上質な自然薯(ヤマイモ)ができます。また、奄美大島や琉球からの砂糖が手に入りやすかったので、砂糖、米粉、自然薯を原料としたお菓子が作られたのではないかと言われています。
手に入りやすかったとは言っても高級品である砂糖がたっぷり使われているので、やはり殿様だけが口にできる献上菓子だったのでしょうね。
かるかんの元祖といえば明石屋
創業は安政元年(1855年)という老舗「明石屋」
大河ドラマにもなった篤姫の養父である島津斉彬が、明石出身の菓子職人を薩摩藩に招き入れ、屋号を明石屋と名乗ったことが始まりなんだそうです。
とっても歴史ある鹿児島では人気のお菓子屋さんです。
こちらは、鹿児島市中山店です。
毎月店舗前に季節の花をあしらった暖簾がでています。
これがとても素敵で、ポストカードにして販売してほしいくらい。
ふんわりもっちり真っ白な軽羹(かるかん)
軽羹は本来羊羹などと同じように棹物といって一本の棒状になったお菓子です。
こちらはそれを小さくカットして、一つずつ丁寧に包装してあるものです。
10個入りで税込み2376円。カットされていない棒状のものもあります。
材料は、自然薯(ヤマイモ)、米粉、砂糖のみで作られています。保存料や着色料など一切使用していません。 軽羹の賞味期限は、未開封の状態で製造日から8日です。
軽羹の原料である自然薯は秋から冬にかけて収獲されます。
先日買いに行きましたら、今の時期はすべて収穫されたばかりの新芋を使って作られているということでした。
自然薯を丁寧にすりおろし、砂糖、米粉と混ぜて蒸し器で蒸すだけの作り方なので、ご家庭で作られるところもあるようですが、ここまできれいに真っ白に蒸すのは難しいです。
かるかんのレビュー
開封すると、このように真っ白でとてもきれい。
中に小豆が入ったものが「軽羹饅頭」として知られていますが、本来は何も入っていない真っ白いフワフワの生地だけです。
口に入れるとふわりと柔らかく、ほのかな甘さがあります。自然薯を入れることで生まれるモチっとした感覚もあり、軽羹独特の食感です。
高級品のイメージどおり、上品で繊細なおいしさ。お茶とも合いますが、コーヒーとでも相性抜群ですよ。
優しい甘さの小豆あんが入った軽羹饅頭
こちらは、中に小豆を入れた軽羹饅頭です。きれいなまん丸の軽羹生地の中に、少し粒のある小豆餡が入っています。
お値段は8個入り1512円。
小豆餡の入っていない軽羹のほうがお値段が高いです。その理由は、小豆よりも軽羹の生地のほうが原価が高いからだそう。
かるかん饅頭のレビュー
真っ白で雪のような、真ん丸の軽羹饅頭。切ってみると小豆餡が入っています。
小豆が入っているせいか、軽羹の生地は少しだけ甘さ控えめです。
軽羹だけでも本当に美味しいのですが、あんこが入っていることで、味と食感に少し変化が出ますね。
私は軽羹大好きなので、飽きたりしませんが、軽羹だけだと物足りない方には、あんこの入った軽羹饅頭もおすすめです。
明石屋さんの12月のお菓子(ねりきり)
明石屋にある煉りきりも大好きなお菓子の一つです。月ごとに新しいお菓子が出ていて、イラストで紹介されています。
こちらのチラシは明石屋全店の店頭に月初めに置かれます。このチラシが欲しくてお店を訪れる方もいらっしゃるほどです。
かわいいイラストで、おいしそうなお菓子。今月はこの中の寒椿と藪柑子を買ってみました。それぞれ1個280円。
寒椿
冬の色彩の少ない季節に鮮やかな赤い花を咲かせる寒椿をモチーフにした煉りきりです。色素はベニバナやクチナシなどの天然素材を使っていて、保存料などは使用していません。
そのため賞味期限が2日と、とても短いです。
中には白あんが入っています。赤いかわいい花びらは、お芋の煉りきりで、しっとりしていて、ほのかな甘さ。見た目も華やかで、視覚も味覚も楽しめるお菓子ですね。
藪柑子
藪柑子は別名「十両」という常緑樹。冬に小さな赤い実をつけます。それをイメージした鮮やかな緑。その上に赤い羊羹が2つ乗っています。
緑と赤の色使いがとてもきれいですね。中には小豆のこしあんが入っていました。食べるとホロリととろける芋煉りきり。程よい優しい甘さが口の中に広がりました。
お抹茶を立てて合わせるのがお気に入りです。
台所で簡単にお茶をたてていますが、それだけで、贅沢なオヤツの時間を持つことができます。
季節限定商品 柚之羽衣(ゆずのはごろも)
冬限定の商品です。8個入り1512円。
真っ白な求肥の中にゆずの入った白あんが入っています。はちみつ漬けのゆずの皮が表面に乗っていて色どりもきれいです。
開封するとふわりとゆずの香りが漂います。ほんのりゆずの酸味と苦みがありますが、優しいあんこの甘さと相まって、とてもおいしいです。
柔らかくて甘い求肥に包まれて、ゆずの香りが口いっぱいに広がります。
端っこは端っこに置いてあるお買い得品
実はこれが目当てで明石屋へは開店後すぐに行くことが多いです。
軽羹の端っこですね。訳アリ品として、少しお安く店頭で販売されています。キレイに並んだ商品の端っこにちょこんと並べられています。
1パック260円で購入することができます。
ふんわり柔らかい軽羹の端っこの部分だけがパック詰めされています。
もちろんお味は軽羹と同じ。早い時間でないと売り切れてしまいますので、お希望の方は、お早めに。
イートインスペースもあります
明石屋中山店にはセルフサービスですが、コーヒー紅茶を飲むことができるコーナーがあります。日本庭園風のきれいな庭を眺めながら、ゆっくりと過ごすことができます。もちろん店内で購入した和菓子、ケーキをいただくこともできます。
明石屋中山店の店舗情報
住所 鹿児島市中山1丁目26-10(中山バイパス沿い)
TEL 099-269-6123
営業時間 9:00~19:00
明石屋は鹿児島県内に16店舗あります。鹿児島溝辺空港や、鹿児島中央駅内でも購入することができます。
ナナの総合評価
価格 | ★★★☆☆ |
お土産おすすめ度 | ★★★☆☆ |
味 | ★★★★★ |
総合評価 | ★★★★☆ |
- ふんわり柔らかくて上品な甘さ
- お抹茶と練りきりで贅沢ティータイム
軽羹大好きなので、つい食べすぎてしまう所が問題。
保存料が使われていないので、旅行のおみやげとしては難しいかもしれませんね。すぐにお渡しできるなら、もちろんおすすめです。
本場の軽羹とっても美味しいですよ!